プロローグ-9月頭

恒例の季節がやって来た。
9月になっても営業中の野外プールの季節だ!

「急なんだけど、9月3日休めない?お父さん大会しようぜ!」

近所の友人を誘うも、急過ぎて無理だった。
マスター一人で、友人の子供まで面倒見るのは「水辺モノ」ではリスキーだから(自己責任×打算)、自分達だけで行くかぁ。

そう決心した9月2日夜、母からの電話。
「アサリば、沢山採れた夢みたケン、明日は大潮だし」

チャキチャキチャキーン。
すばやく計算する・・・。

水着ギャル>天然アサリ

いやいやチャウがな!

今後、子供と周るプールへ行く回数>今後、母と海へ行く回数

大体あと何回くらい母と遊べるかは、天の巻物に書いてあるから、プールはあきらめ二つ返事で海へ行く事と相成った(打算打算)。

9月3日(木)

天気は曇り。
しかれど、気温は高し。

干潮は、15時半以降なので、ダラダラと用意して昼から出発。

予想以上に、道路が空いていたので、「15年前の道路のようだ!」と歳がいなく飛ばしたら、驚くほど早く着いてしまった。

潮が引いてないと海岸を歩くのが大変なのだ。
漂着物を杖に、ヨロヨロと濡れながら岩場を歩いた。

宇宙人そして、こちらは驚くなかれ瀬戸内海のアザラシではなく、リッター・ノイマン中尉ならぬ来月70歳になる我が母。

家から気合の入ったこの格好。どこにも寄り道できない。

砂浜に、蹄の後を発見。
鹿がいるのか〜。

火を起してから、入水。
意外なほど、暖かかった。

寒くなっては、火に当ってオニギリやオヤツを食べて、また海への繰り返し。
子供がしぶとく、しつこくて驚いた。

タコ帰り際、漁船に乗って岸へ近付いて来た漁師のおじさんが、
「おい!兄ちゃん!」

と呼ぶので、火の始末の注意かなと思ったら、「小さいけどな」と中くらいのタコをくれた(男前のザーボンさんは水に濡れるのを嫌がり母にもらいに行かせた!)。

アサリで、天然アサリは、余計な調理はせずに味噌汁に入れるのが一番だが、バター大好きなのでバター焼きにした。

バターの味を打ち消すほどに「旨味」が濃い超高級料理となった。

来年も行けるかなぁ〜。

アサリ&タコ飯結局、タコもアサリも余ったので、お米に混ぜて炊いて「タコ飯」にした。






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