外胚葉型のザクシェルドンによれば、人の体質と体型は、大まかに3タイプに分ける事ができる。誰もが必ずしも、そられに合致するわけでなく、複合的にそれぞれの特徴を持つかも知れないが、だいたい自分がどのタイプに近いかはイメージできたことだろう。

今回は、それぞれの体質や体型に合わせたトレーニング方法を考えてみたい。


「外胚葉型的体型の人、手足が長めの人」

これらの人々は、

1、概ね関節稼動域が広い。
2、稼動範囲とリーチから、ウエイトの移動距離が相対的に長い。
3、比較的、速筋繊維が少ないかも知れない
と言う特徴やハンディを考慮に入れないといけない。

ウエイトを動かす距離が長いので仕事量が増える事、手足の長さによる支点と作用点の距離の関係から、たいていの種目において重たいウエイトを扱う事が困難となる。特にプレス系などの押す、伸ばす種目において顕著だろう。

しかし、それはあくまで、内胚葉型や中胚葉型と比べた相対的なものなので、同程度の背格好(体重)のそれらの人々に比して、使用重量が劣っていてもさしたる問題にはならない。



外胚葉型の人は、(少ないであろう)速筋繊維を刺激するようなトレーニングを行う事が良いようだ。例えば、ウエイトを押し上げる時の挙上速度をできるだけ速く爆発的な動作で(※)行い、反復回数よりも挙上速度を改善しいく事が大切と言われる。

手足が長い場合、単関節を使用したアイソレーション種目が「効き易い」かも知れないが、全体的に速筋を刺激すると言う意味では、多関節種目をしっかり行うべきだろう。

つまり、これらの人々は、速筋を刺激するために、多関節種目を爆発的な動作、少ない反復回数で行うトレーニングをメインに据えるのが良いだろう。相対的に使用重量は低いかも知れないが、行っている事は「高強度トレーニング」となるのである。



また、広い稼動域を活かすためにも、一般的なバーベルによるトレーニングにこだわらず、ダンベル種目を多用すると良いだろう。

そして、サブで行うアイソレーション種目は、広い稼動域を活かし、広く深い動作を行うべきだろう。

#4へつづく

※ 「速い、爆発的」な「イメージ」で挙げるが、降ろす時は、セオリー通りゆっくり降ろした方が良いだろう


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