筋分解って何だ? #2「安静時における筋分解」
前回のおさらい】
 全く運動していなくても、1日に体重の0.1%の体内のタンパク質が分解され失われる(60kgの人なら60g)ので、特にこれといって運動をしていなくても、自分の体重の0.1%のタンパク質を摂取しなければならない。

 生命維持のためのタンパク質補給だけでは、当然、安心できない。何故なら、運動を全くしていない安静時にも、ちょっとでもスキを作ると、カタボリック(筋分解)は襲ってくるからだ。


「糖新生って何?」
 筋量を増やしたいトレーニーにとって、何故、空腹状態が良くないと言われているのか?空腹によって血糖値が低下すると、筋肉を構成するタンパク質が分解される。しかも、かなり大量に。
 筋肉の分解によって、生じたアミノ酸の一部は直接的に筋肉で燃焼されて筋肉のエネルギー源になるが、その多くは血中に放出されて肝臓へ向う。肝臓に運び込まれたアミノ酸は、脳や身体のエネルギー源のグルコースに転換される。これら、筋肉が分解されて糖質に作りかえられることを糖新生と呼ぶ。


 糖新生による筋タンパクの分解は、1時間当たり8gと言われる。アミノ酸と結びついている水分も加えると、40gの筋肉を筋肉を失う計算になる。栄養の補給がなく、長時間に渡って糖新生が昂進した場合、1日(24時間)で計算すると200g(実質1kgの筋肉)のタンパク質が消費される。

 つまり、1kgもの体重の減少が筋肉の喪失によって起こることになるのだ。

 #3へGO!


【関連】
栄養摂取の新常識 「筋分解抑制優先法 序論」 #1
栄養摂取の新常識 「筋分解抑制優先法 序論」 #2
栄養摂取の新常識 「筋分解抑制優先法 序論」 #3
栄養摂取の新常識 「筋分解抑制優先法 序論」 #4
ストレス対策 #1
アナボリックドライブ理論2005-1
アナボリックドライブ理論2005-2
アナボリックドライブ理論2005-3