みなさんは、「利己的な遺伝子」で有名な動物行動学者リチャード・ドーキンスの「延長された表現型」という本や言葉をご存知でしょうか?
遺伝子の一般的かつ大雑把な理解として、
「遺伝子というのはある種の設計図であり、例えば猿の身体や行動は、猿固有の遺伝子によって、設計、製作されている。猿の設計図たる遺伝子こそが、猿を猿たらしめているのだ」
と、思っている方も多いのではないでしょうか?
しかし、「延長された表現型」によれば、Aの形や行動は、必ずしもA固有の遺伝子のみで、作られるわけではないといわれています。
遺伝子の一般的かつ大雑把な理解として、
「遺伝子というのはある種の設計図であり、例えば猿の身体や行動は、猿固有の遺伝子によって、設計、製作されている。猿の設計図たる遺伝子こそが、猿を猿たらしめているのだ」
と、思っている方も多いのではないでしょうか?
しかし、「延長された表現型」によれば、Aの形や行動は、必ずしもA固有の遺伝子のみで、作られるわけではないといわれています。
解りやすい例としてドーキンスの「延長された表現型」をもう少し発展させた仮説で説明してみましょう。
アリ塚を作り、その中でキノコを栽培して食料にするシロアリの場合、キノコを分解する細菌を腸内にかっており、共生の関係を結んでいます。
一見、「キノコを栽培するなんて何て賢いアリだろう!」と思ってしまいますが、実は、シロアリを操って、「シロアリには不快的な高温多湿のキノコの栽培に適したアリ塚」を作らせているのは、実はシロアリの腸内細菌、あるいはキノコかもしれないと言う説です。
つまり、シロアリのアリ塚は、シロアリの遺伝子が作ったようでいて、実は、腸内細菌もしくは、キノコがつくらせた。すなわち、細菌やキノコの遺伝子由来のである。
故に、アリ塚は、細菌やキノコの遺伝子の延長された表現型である。
・・・と、確かこんな話だったと思います(うろ覚え&解釈)。
また、生物はそれ自身の意思やプログラムにのみ従って、行動しているように思われていますが、寄生虫が宿主の行動を巧みに操る話は、有名です。
例えば、カタツムリに寄生した寄生虫は、カタツムリが本来行きたがらない明るい場所を好むように操作し、次の宿主である鳥にカタツムリごと食べてもらえるように、カタツムリを操作します。
では、我々、人間の場合は、どうなのでしょうか?私達の身体は、個人の遺伝子の完全な統制のもとに、作られているのでしょうか?
こっからが、いつものマスター仮説なんですけど、人間も腸内細菌とは切っても切れぬ関係、つまり共生の関係にあります。腸内細菌のバランスが悪いと、アレルギーや肌荒れ、免疫力の低下、栄養の過不足等の様々な弊害が起こることが知られています。
「腸内細菌のバランスの悪さによるアトピー等の肌荒れ」「腸内環境が優良故の逞しい身体」・・・これって、腸内環境の延長された表現型って言えるんじゃないでしょうか?
また、腸内で単糖類を好む細菌ばかり増えすぎると、どうなるでしょう?
きっと、彼らは我々が根っから甘いものを欲するように、我々を操るでしょう。逆に腸内細菌のバランスが良ければ、無駄に甘いものを欲したりしないのでは、ないでしょうか?
まとめると、筋骨隆々の身体こそ、腸内のバランスが良いという、「善玉菌の延長された表現型」といえるのではないでしょうか?
そして、それは我々の遺伝子ではなく腸内細菌が作る。よって、後天的に少しでも腸内の環境を整えることができれば、その延長された表現型である「筋骨隆々の身体をゲットできる!」というのが、マスター説な訳です。
【ファーストゲイナー第4の要素への道 シリーズ】
その1
その2
その3
その4
その5
その6
その7
その8
その9
その10
その11
その12(おしまい)
アリ塚を作り、その中でキノコを栽培して食料にするシロアリの場合、キノコを分解する細菌を腸内にかっており、共生の関係を結んでいます。
一見、「キノコを栽培するなんて何て賢いアリだろう!」と思ってしまいますが、実は、シロアリを操って、「シロアリには不快的な高温多湿のキノコの栽培に適したアリ塚」を作らせているのは、実はシロアリの腸内細菌、あるいはキノコかもしれないと言う説です。
つまり、シロアリのアリ塚は、シロアリの遺伝子が作ったようでいて、実は、腸内細菌もしくは、キノコがつくらせた。すなわち、細菌やキノコの遺伝子由来のである。
故に、アリ塚は、細菌やキノコの遺伝子の延長された表現型である。
・・・と、確かこんな話だったと思います(うろ覚え&解釈)。
また、生物はそれ自身の意思やプログラムにのみ従って、行動しているように思われていますが、寄生虫が宿主の行動を巧みに操る話は、有名です。
例えば、カタツムリに寄生した寄生虫は、カタツムリが本来行きたがらない明るい場所を好むように操作し、次の宿主である鳥にカタツムリごと食べてもらえるように、カタツムリを操作します。
では、我々、人間の場合は、どうなのでしょうか?私達の身体は、個人の遺伝子の完全な統制のもとに、作られているのでしょうか?
こっからが、いつものマスター仮説なんですけど、人間も腸内細菌とは切っても切れぬ関係、つまり共生の関係にあります。腸内細菌のバランスが悪いと、アレルギーや肌荒れ、免疫力の低下、栄養の過不足等の様々な弊害が起こることが知られています。
「腸内細菌のバランスの悪さによるアトピー等の肌荒れ」「腸内環境が優良故の逞しい身体」・・・これって、腸内環境の延長された表現型って言えるんじゃないでしょうか?
また、腸内で単糖類を好む細菌ばかり増えすぎると、どうなるでしょう?
きっと、彼らは我々が根っから甘いものを欲するように、我々を操るでしょう。逆に腸内細菌のバランスが良ければ、無駄に甘いものを欲したりしないのでは、ないでしょうか?
まとめると、筋骨隆々の身体こそ、腸内のバランスが良いという、「善玉菌の延長された表現型」といえるのではないでしょうか?
そして、それは我々の遺伝子ではなく腸内細菌が作る。よって、後天的に少しでも腸内の環境を整えることができれば、その延長された表現型である「筋骨隆々の身体をゲットできる!」というのが、マスター説な訳です。
【ファーストゲイナー第4の要素への道 シリーズ】
その1
その2
その3
その4
その5
その6
その7
その8
その9
その10
その11
その12(おしまい)